5/31/2003更新 今週のポラ09
<寒い夜にはカフェ・グラマニェ>

めっきり、朝晩は寒くなってきましたね。
で、この写真です
いつ何のために撮ったのかも忘れてしまった。
「チョコレートを作る」というようなタイトルで、
多分 情報誌のために撮ったモノだと思われます。
チョコレートを作る特集は
クリスマスを控えたこの頃によくある企画
そして左上に作られた何も置かれていない空きスペースは
タイトルとリードのコピーを入れるためだと推測されます・・・というわけで情報誌かな?
ボクはとってもショコラ・ラヴァー、まあそんなことはどうでも良い。
右の奥に置かれたお酒とおぼしき瓶
これが今週の主役です。
これ"Grand Marnier"というフランスの酒
オレンジとコニャックから出来ていると書いてあります。
ケーキとかを作る人には結構おなじみのモノ、コァントローと似てる、ほとんど一緒。

21年前、結婚式を挙げるために訪れた冬のロサンジェルスで
はじめてそれに出会った
Judyという、かつて日本でクラブシンガーをしていた女性のアパートでだった。

1980年
12月の寒い夜、
なにもかもJudyとJohnの元夫婦に任せる形で結婚式を挙げるために
ボクと婚約者(今の妻)はロス郊外、レドンドビーチにある
彼女のアパートを訪ねたのだった
その夜、Judyのアパートではパーティが開かれており
"Oh,tatsuo 寒かっただろ" と作ってくれた飲み物が
コーヒーにミルクをたっぷり入れ
その中にこれもたっぷりのグラマニェを入れたソレだった。
日本のカフェやバーでボクはソレにお目にかかったことはないが
エスプレッソが一般的になっている今なら
ミルクをたっぷり入れたエスプレッソがお似合いだ。
とても体が温まりおいしい、砂糖はお好みに合わせて!


さて、Judyのことは書き始めたらキリがなくなりそうなので
簡単に書いておく。
70年代の終わり頃、西海岸ブームの日本
そして折からの円高が
彼らクラブシンガーをアメリカから呼んで歌わせるクラブを流行らせていたのだろう。
その店は、名古屋の錦にあった、”チキン・バスケット”
ボクはそのころ西海岸で人気の女性シンガー、リンダ・ロンシュタットが大好きで
アメリカも大好きだった。
だから、そんな店を見つけ、リンダのナンバーを歌うシンガーがいたとしたら
通いつめるのにそんなに時間はかからなかった。
その中でも、彼女Judyはリンダのカバーを何曲か歌うボクのお気に入りだった。
Judy本人はJoni Mitchelが大好きだったが・・・
ボクと、やはりその店にハマッテいた友人は
仕事関係の誰彼なくその店へ誘い、交際費の領収書を切ったり
その店の常連におごってもらったり
寒い財布を気にしながら、毎晩のように通ったモノだった。
店が終わるまで居座り、Judyやほかのシンガーを誘いだし
夜中の2時・3時までお茶してた。
まあ、まじめなもんだった
いってみれば外人とお話がしたかったわけだし
英語の勉強をしていたわけだ
よくある、飲み屋の女の子を誘い出す輩とは訳が違っていた。
もちろん恋というわけでもなかった
彼女にはギタリストの旦那がいたし
ボクは一度もJudyに性的な欲望を感じたことはなかった。
んーん、なんていうのかなぁ、外国への憧れ?
毎晩、楽しかった。
彼ら帰国する前の晩には、 お別れパーティーの後
藤田というその友達と泣きながら飲み明かした・・・よくある青春グラフィティってヤツ?
藤田はよく言ったモノだ
「お前はいいよな、芸があって」
そう、ボクは友達になったJudyをモデルにしてたくさんの写真を撮った。
写真を撮ることで、もっと仲良くなることが出来た。
「芸は身を助ける」という諺あるでしょ?
そのころの写真を何枚かお見せします
22年前の「愛のある写真」
そして、今撮っているモデル写真の元祖のようなライティング!

この写真
ちょっとおなかが出てるのは
大目に見てやってね
写真をクリックすると別ウィンドウで大きく見ることが出来ます
翌年、ボクは八つ年下、当時二十歳だった今の妻に恋をし
彼女にアメリカを見せたかったのと
日本でちゃんと結婚式をする蓄えがなかったことを理由に
新婚旅行をかねて
今では当たり前になった海外挙式というのを敢行した。
その前も後も、何度かJudyやその友達を訪ねて西海岸へは行った。
ボクは、西海岸大好き人間だったし、アメリカ大好き人間だった。
ひところ、日本はアメリカの52番目の州になればいいとさえ
公言していたものだった。
ある意味で、今もそう思っている
日本だけじゃなく世界中の国がアメリカになればいい。
"United States of the Earth"
そうなれば
アメリカ大統領はその宣誓式で聖書に手を置くことはなく
僕たち日本州の人間は戦争好きの大統領を選ばなければいい
いや、今の戦争は内戦ということになる、ビン・ラディンは国内法で裁かれる。
貧富の差の激しい国? 宗教と民族のるつぼのような国?
それが
U.S.E.
そう考えると今の戦争が何なのかおぼろげながら見えてくる
・・・まあいいやこの話は。
やはりこの話、「ボクにはワカラン」
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