なんでもない写真だ
								朝のワイドショーを映している変哲もないテレビ
								僕が関心を持ったのは
								壁の隅が分けている光の明暗と
								その直線的な構成の中で、ファジーな曲線を描くアンテナ線
								明暗を程よく分ける位置に隅の縦線を持ってくる
								垂直の線が歪まないようにカメラをまっすぐ水平に構える
								そのまま、カメラの位置を水平を保ったまま上下に移動してみる
								すると下の方にギリギリテレビがほどよくハマル「高さ」位置がある
								テレビ画面の変化を見ながら、何枚かシャッターを切る
								画面に映し出されているものに関心があるわけではない
								実は、そんな写真の撮り方を人物のための撮影でやってみたいのだ
								「場所」に視点の関心を置きながら
								そこに「偶然」のように「居た」人物を「撮った」ような写真
								解りにくい話に聞こえるかもしれない
								つまり、実は人物、それも多分モデルのための撮影なのだが
								まるで、ある場所を撮っていたら
								偶然「その人」が写り込んでしまったような写真
								今晩、これから
								ビールをしたたか飲んで
								この話、忘れてしまわなかったら
								明日の午後撮影の予定の
								某モデル・コンポジ撮影でやってみよう
								実は、もう何度も試みてはいるんだ
								しかし、その時・その場になると
								モデル中心の構図で撮ってしまう
								明日まで覚えているといいな