「今週のポラ_77、33歳定年」
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ちょっと「お色気」ある写真でしょ?
水着のプロモーション撮影&失敗作なんですが
「イイ感じ」なので掲載。
僕のところのスタジオには、天窓がいっぱいあり
この季節の晴れた日には、こんな感じで
背景のバック紙に影が出るのです。
その外光をストロボ光の高速シンクロで
キャンセルするのですが
この写真は、シンクロミスの模様。
左側の白く飛んでいる部分が
ストロボで狙ったライティング
人物を含む右側は、環境光の
昨日=土曜日は、かなりハードなお仕事でした。
そんな時には、
誰か=時間を空けてもらえる、他所のスタジオのカメラマンやアシスタントを
助手役にお願いするのですが、
昨日は、久しぶりにお洋服大好きのH君=31歳。
この何ヶ月間か、
家具メーカーの社内スタジオにこもって、家具の撮影をしているそうです。
相当「濃い〜いお仕事」らしく、
「ノイローゼになりそう!」というメールを先日頂いていました。

その彼が、帰り際に曰く
「写真が上手になりたければ、どうすればイイかと質問したら、
どう、答えますか?」
一呼吸 僕は考え、こう答えました。
「真似することだね。」
「上手くなるには、真似をする。」
「イイ写真を撮るには、感動する心を鍛える。」
咄嗟の答えでしたが、大体そんなところだろうと思っています。

「真似をする」なんて言っていいの?と、
お思いの方も、いらっしゃるでしょうが、
「学ぶ」基本は、真似から始まるのではなったでしょうか?
写真で言うならば、
自分がイイと思う写真を、真似て撮ってみる。
そうしているうちに、
「それ風の仕上がり」を作る技術を覚え、
自分の引き出しになります・・・これは頼まれ仕事をこなす上で「役」に立ちます。
なかなか上手くいかない時には、
試行錯誤の過程から、「何か」を見つけられるかもしれない。
真似をしているうちに、
「このやり方、何か違うナ、自分のやり方がいい。」と気づくかもしれない。
スタイルは真似できても、
中身は真似出来るものではありません。
そこに気づくことも、大切!
そこに気づくことで「中身」の大切さがわかります。
スタイルを真似しようと思った時点では、中身が何か?さえ気づいていないはずでしょう。

まぁ、そんなことを考えながら、自分がそういう「真似」をよくしていたのは
20歳代の半ばからだったなぁと、思い出していました。
彼は、31歳。
僕は、30歳のときフリーになりました。
そのせいもあって、僕のスタジオでは
助手や、サブカメラマンの「定年」を
30歳にしていました(明文化はせず)、満期卒業を果たしたのは、二人。
今、自分の年齢から見ると「30歳」は、まだ若者に見えます・・・ああ怖い!

30歳でうちのスタジオを卒業した、かつての若者と
30歳を少し越え、先日「苦言」をていした、ある若者のことを
思い出しながらの、更新でした。